■Beer Tourism【ベルギー / ブリュッセル】

 
■行 程
2002/01(1日目) Cantillon → A La Mort Subite → In 't Spinnekopke
2002/01(2日目) CBB Museum → Les Brasseurs de la Grand Place → De Bier Tempel → マンガ博物館 → 楽器博物館 → ベルギー王立美術館 → A La Beccase → Aux Bon Vieux Temps
2002/05 Falstaff → アトミウム

 
■掲載箇所リスト
醸造所, 併設カフェ CBB Museum / Cantillon / Les Brasseurs de la Grand Place
カフェ, レストラン A La Beccase / A La Mort Subite / Aux Bon Vieux Temps / Falstaff / In 't Spinnekopke / MAPPA
ビールショップ De Bier Tempel
おまけ アトミウム / ベルギー王立美術館 / 楽器博物館 / マンガ博物館

 
 醸造所, 併設カフェ, ビール博物館
CBB Museum Confederatie der Brouwerijen Belgie
Grote Markt 10-B, Brussel

2002/01:
グランプラス(フロートマルクト)に面する、17世紀からビール製造業者同業組合の建物として使われていたらしい建物の地下部分がこのビール博物館。入場料3ユーロ。
見ることのできるところは、地下の1フロアだけなので思ってたよりショボい。パンフとかガイドとか何もなしで、クルリと見てまわる。オランダのビール博物館とどっちがショボいだろう…。
手前は古い醸造器具の展示など。奥のフロアは大きなプロジェクターでビデオを流しつつ、まわりで現在のビールづくりや原料についての展示。プロジェクターの下にはパソコンが置いてあってベルギービール関係のサイトにアクセスできるようです。

プロジェクターにながれているビデオはフランス語/オランダ語/英語が混在、各ビールタイプの説明や醸造所、修道院訪問、ビール料理など、たぶん7、8年前につくられたっぽいこのビデオは結構いい。見ていると楽しい。でもこのビデオをちゃんと見ないと、アッという間に見終わってしまう。



昔ビールのコーナー。窮屈なとこに押し込めてある。

近代的コーナー。田舎の科学館みたい。

見終わると狭い試飲室でお兄ちゃんが試飲用のビールを注いでくれます。
2種類あるのですが、見た目Amberタイプのビールをデフォルトで2人分注いでくれました。
2人いるんだから1杯ずつ注いでくれてもよさそうなのに。
とりあえずこの兄ちゃん最初から愛想ないです。こっちのビールの方がたぶん特徴的だからなんでしょうが。「カンパーイ」とかサービス(?)で言ってくれてるんでしょうが、口先だけのようにも聞こえて萎えー。

噂の詳細不明ビールは麦の風味が非常に強いビール。ややムギムギしすぎで麦茶みたいにも思えてくる(笑)。いつも同じビールを常駐させているのか、適当に入れ替えてるのか、どうなんでしょう。


Brasserie-Brouwerij Cantillon
Gheude Straat 56 , Brussel

2002/01:
Timm Webb 著の「The Good Beer Guide to Belgium and Holland 1999版」で、ガイドツアーが11:00 14:00 15:30 の3回あると書いてあったので行ってみると、ガイドツアーは予約が必要だとのこと。
入場料3ユーロ、言語を伝えてガイド冊子をもらう。小西酒造さんがつくった日本語版ガイドのコピーを見ながら勝手に見学。フランス語ガイドがついた団体さんのまわりをウロウロ見てまわる。


年代物の窯

ランビック独特の屋根裏冷却槽

樽につめて熟成。噂の「蜘蛛の巣」

改築部分のパーティールーム?
粉砕機の横にはネコがニャー。このネコについている自然酵母もカンティヨンのビールの味を出してんのかしら?(笑)
となると、見学にきている我々についている菌もなんらかの影響をあたえるのかしら、と、ちょっとドキドキ。

家族経営のブルワリーで、3代目がガイドしてるし4代目が受付業務してるし、奥さんと5代目がビールをついでいる。

見学を終えるとグーズを試飲で出してくれます。
我々にはデフォでグーズを注いでくれましたが、Gueuze / Kriek / Faro / Rose de Gambrinus の4種が試飲用に出してありました。奥さんに頼んでKriek と Rose de Gambrinus も試飲させてもらいました。試飲ルームの横ではお土産ものが売ってて、ビール、グーズジャム、グラス、Tシャツ、ビール壺(って言うのかしら)などが売ってます。置いてあったチラシを見ると、Public Brewing Session として3.75ユーロで朝6:30からの仕込みを見学できる日もあるようです。


Gueuze
1.2.3年もののランビックをブレンドしたもの。

Kriek
チェリーをマジで漬け込んだもの。
激しすぎない。

Rose de Gambrinus
やや濁り。
たくさんのフランボワーズの香り

Les Brasseurs de la Grand Place
 De Brouwers van de Grote Markt
Rue de la Colline 23, Brussel

2002/01:
2001年7月オープン。ブリュッセルはフランス語とオランダ語表記が併記されているので、店名も併記か?店名ぐらいどっちかにしたらいいのに。
グランプラス(オランダ語でフロートマルクト)のビール博物館とブラバン公の館の間の道を通ったら偶然あった店。
なんとなーく観光地にありがちな「地ビールレストラン」のおもむき…。料理は普通のカフェ風、サラダやパスタなど。ビールをつかった料理はメニューに見あたりませんでした。

ビールは4種類、
Special(ブロンドタイプ)/ Ale / Wit / Biere de Noel(クリスマスビール)。
意外と(?)ビールはおいしかったです。

 
 カフェ, レストラン
A La Beccase
11 Tabora straat, Brussel, Belgium

2002/01:
het vat(樽ビール):2
de fles(瓶):約30

路地の奥にありちょっとわかりにくいですが、入り口となる通りにはちゃんと看板とベカス(山鴫)柄のタイル(っていうのか?)が敷いてあるので大丈夫。
入ってみると意外と明るい店内。一応禁煙シートもありました。カウンターにはLambic douxの銅製樽が置いてあります。メニューを見ると Lambicus / Witte lambik / Kriek / Gueuze / Gueuze caveau / Panache / Maes van 't vat ということで、タップ扱いはMaes と Lambic doux の2種類かなと思います。


左上の青いのが看板

Becasse (山しぎ)のタイル

Lambic doux
2人分 6.20ユーロ
Lambic doux はランビックビールを濾過して黒砂糖を混ぜたものらしく、昔ながらの陶製ポットに入れてだしてくれます。泡立ちはほとんどなく、グイグイ飲めてしまうタイプ。2人分でグラスに2杯ずつ飲めました。
近くに姉妹店として「A L'imaige Nostre-Dame (Rue Marche-aux herbes 8)というお店が紹介されてました。そこではBourgogne des Flandres がスペシャリテだと書いてありました。行ったらたまたま閉まってましたが(笑)。

A La Mort Subite
7 Rue de Montagne aux Herbes Potageres, Brussel, Belgium

2002/01:
het vat(樽ビール):12
de fles(瓶):?

有名な名称の由来(「頓死」にまつわる話:近くの銀行員がゲームしながらたまっていて、1人が急に仕事に戻るときにMort Subit (Sudden death)と呼んだ)はメニューブックに載ってました。しかも前身のLa Cour Royale (1910年〜)が1928年にMort Subite と改名したということも知りました。ほとんどが観光客と思われますが、昼から人がいっぱい。1928年の装飾そのままらしく、鏡が欠けていたり店内ヤニ色だったりしてかっこいい。

Gueuze Sur Lie (Sur Lie って何だろうと思っていたら、後日美味しんぼで(笑)「ワインを発酵させたあと、オリ引きせずに保存する製法」だということを知りました。その後フランス語とオランダ語が併記してあるビール瓶でSur Lie と nagisting in de flesが併記してあったので、つまり酵母を濾過せずに瓶内再発酵してるってことか) は樽からかと思ってたら、750mlの瓶からガンガン注いでました。Jeune Lambic Blanche は、ランビックとホワイトビールをブレンドしたもので、桃のような香りと味がして不思議に甘い不思議にスッキリした味でした。

Aux Bon Vieux Temps
12 Rue Marche aux Herbes, Brussel

2002/01:
het vat(樽ビール):2 ?
de fles(瓶):約25

A L'imaige Nostre-Dame に行ったら閉まってたので、前を通りかかった隣りの路地のこの店へ。
特にスペシャルビールがあるというわけではなく、古い建物、内装がかっこいい系。普通のカフェに比べるとビールの種類は置いてありますが、特に取り立てて取り上げるようなビールはありませんでした。

タップの注ぎ口は見えるのですが、注いでいるのにお目にかかれませんでした。何かのPils と Westmalle Dubble がタップであるらしいのですが。おばちゃん2人で切り盛り、おばちゃん達はこうやって1日中タバコ吸いながらビール飲みながら仕事してんのかしら、うらやましい(笑)。店名にちなんで Vieux Temps を飲みました(瓶)。

Falstaff
Rue Henri Maus 17, Brussel

2002/05:
17世紀の貴族の館を改装した、1903年開業のアールヌーボーカフェ。
証券取引所の横。特にめずらしいビールをたくさん置いているわけではありませんでしたが、外観のガラス使いや内装の曲線使いがかっこよかったです。
ブラッスリーも併設しているようです( Rue Henri Maus 45)。
 


In 't Spinnekopke
1 Place Jardin aux Fleurs, Brussel
http://www.spinnekopke.be

2002/01:
het vat(樽ビール):0
de fles(瓶):約120

ベルギー料理+ベルギービールで有名なお店。早めに行って表のメニューをチェックしてたらお兄ちゃんが出てきたので何時からかと聞くと、今日土曜日は18:00からオープン、18:30からディナータイムだとのこと。

予約してないけど大丈夫か聞くと今予約してったら?と、今日の18:30に予約しておく。やったー。別のカフェをまわってから18:30にお店に入る。予約しておかなくても開店直後なら入れるようで、予約なしのお客さんも座れてました。
メニューはフランス語とオランダ語とはちょっと違うフラマン語(? met が mi になってたり)で英語は書いてなかったです。せっかくここに来たんだから、と、ビールを使った料理ばかりを頼む。ワインかビールか?と聞かれビールと言ったらビールメニューを持ってきてくれました。数えてみると約120種類、どれ飲もう・・・ホタテの温前菜にあわせてRochefort 10 (今おもうと8にしたほうが良かったかも)。

Coquille St Jacques a la Trappiste de Rochefort
ホタテのRochehortソース (11.55 EUR)

Carbonnades au Lambic
牛肉のカルボナーデ (10.55 EUR)

Moules a la Bier de Maredsous
ムール貝のMaredsous蒸し (19.25 EUR)

Sorbe a la Kriek
クリークビールのソルベ
もう何もかもがうまい!Rochefortソースといわれても、それがRochefortなのか食べ分ける舌は持ってないですが(笑)、ビールの味を残したうまソース。ホタテもいい具合の火のとおりでオランダでは食べれない味。ビールと料理を合わせるのも日本酒みたいな感覚かな?と思えてくる、ビールの甘みがふくらんでくる感じ。クリークビールのソルベはチェリー味じゃなくって、ちゃんとクリークビール味!ホコリ臭さが残ってる!(笑)。
2人で68.15ユーロ(1人分:前菜1/メイン1/デザート1/ビール1)、と我々としては贅沢してしまいましたが幸せ。狭い店内なので椅子もテーブルも小さかったですがウマかったです。

MAPPA
2-6 Rue du pont de la Carpe, Brussel

2002/01:
het vat(樽ビール):4 ?
de fles(瓶):?

前述 Spinnekopk の開店待ちでウロウロしてたら、偶然前を通りかかったかっこいい店構えのカフェ。表には Duvel のステンドグラスなんかが填め込んで古くさくて良い感じ。中にはいると改装されていて洒落たカフェになっていました。昔は古くさいビールカフェだったのを若いオーナーが改装したって感じ。特に特製ビールを置いているビールカフェでは無いようです。でもベルギーらしく Moortgat がつくってる BEL Pils と Blanche Steendonk をタップで飲めたので良し。


 
 ビールショップ
De Bier Tempel
Rue du marche aux herbes 56B, Brussel
http://www.beertemple.com

2002/01:
ガイドブックやベルギービール関連のサイトで有名なブリュッセルのビール専門店。タンタンショップの近くにありとても観光地で便利。
店内はとても明るく暖房もきいている…ビールのコンディション大丈夫なのかしら…。
品揃えがスゴイってわけではなく点数もそんなに多くは感じられませんでした。
思っていたほどビールの価格は高くなかったですが、これといって買って帰ろう!と思うビールは、この店オリジナルビールぐらい。オランダのビールショップでも買えそうなものがほとんどかも。

入り口に「どうぞ 中へお入りになって、自由にご覧下さいませ」と、あまり上手でない字で書かれた貼り紙あり。ちょっと萎えー(笑)。
このあたりのレストランの多くが、入り口に上手でない日本語(たまにはまったく読めない日本語)で貼り紙をしていました。

ちょっとしたビールグッズやビールに関連する書籍なども売っていました。
La Chouffe人形とか(買ってしまった)。


 
おまけ
アトミウム  Atomium
Boulevard du Centenaire, Brussel
http://www.atomium.be

2002/05:
トラムの81番に乗って、St. Lambert で下車。メトロでも行けるようです。
1958年ブリュッセル万博のためにつくられた、クラクラするぐらいカッコいい建物。
スパークスの裏ジャケでもお馴染み。鉄の分子をモデルに、球体が9つ繋がっています。
このあたりは大阪の万博公園のようで遊園地やミニチュアランドもありました。となると、これは太陽の塔?
入場料6ユーロ。エレベータに乗って真ん中の球体の中へ。そこから球体と球体を繋ぐエスカレーターで移動していきます。私が訪れたときは、アトミウムのできるまで(たぶん常設)、万博グッズの展示、万博のあった50年代文化展のようなもの(イームズの家具がいっぱい)をやっていました。お土産コーナーには「アトミウムビール」が売っていました。


ベルギー王立美術館  Musees royaux des Beaux-Arts de Belgique
Rue de la Regence 3 / Place Royale 1-2, Brussel
http://www.fine-arts-museum.be/

2002/01:
おおきく古典美術と近代美術館に分かれてて、Rue de la Regence から入る古典美術の方は15〜18世紀+彫刻+特別展、Place Royale から入る近代美術館は19世紀のセクション+20世紀のセクション。どこから入ったらいいのかよくわからなかったので、Rue de la Regence から入り、左手の窓口で入場券購入。日本語の案内図をくれました。
入り口向かって右のエスカレータを降り、さらに長い地下廊下を歩いて行くと突き当たりが19世紀のセクション。さらに左手の階段を降りていくと地下三階の20世紀のセクションにようやく到着。白南準のボイスをモチーフにした平面とか、ボルタンスキーとか、ゼログループとかLongのまるく石ならべたやつとか。


楽器博物館  Musee des Instruments de Musique
Montagne de la Cour 2, Brussel
http://www.mim.be/

2002/01:
アール・ヌーヴォー風のかっこいい建物。入場料5ユーロ。
入り口でワイヤレスのヘッドフォンを受け取り、それをつけて展示品の近くに行くと、その楽器のサンプル演奏再生をヘッドフォンが受信するというしくみ。展示品は、ヨーロッパの古い楽器、世界の楽器、などなど。ヘッドフォンをつけながらクルクルまわってるととても楽しいです。
初期の電子楽器やワイヤーレコーダなどもありました。たぶん戦前のオンド・マルトノ、トラウトニウムなどが雑然とおいてあり、ゲントのIPEM(たぶん)で使われてたハンドメイドっぽいシンセとシークエンサーの下にはなぜかMS-20が置いてあったり。


マンガ博物館  Centre Belge de la Bande Dessinee
Rue de Sables 20, Brussel

2002/01:
アール・ヌーヴォーの父、ヴィクトール・オルタ設計とのこと。表から見てもあんまりヌヴォヌヴォしてない。中のエントランスまわりの装飾はかっこいい。
入場料6.20ユーロ。ちょっと高い。
ベルギーマンガに関する博物館。マニアじゃないので、タンタンとスマーフしか知らなくてあんまりおもしろさがわからない…。ショップはなかなか大きいが、特に欲しいものもない。岡田斗司夫はどの車の模型を買ってきてもらったんだろう。マニアにはいいかも。さくっと見終わってしまった。


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